差動ペア配線の改善
Created: 8月 09, 2019 | Updated: 7月 01, 2024
| Applies to version: 16.0
This document is no longer available beyond version 16.0. Information can now be found here: Differential Pair Routing for version 25
高速シリアルインターフェースのようなテクノロジーを使用するデザインで、日々、差動ペア配線に関する最先端の技術が利用されています。必要な差動ペア配線機能を利用できるようにするため、以下の機能を改善しました。
設定とルールの改善
差動ペア内のネット配線長をより容易に一致
- Matched Net Length デザインルールの制約条件を容易にし、Within Differential Pair Length オプション(ルールスコープで指定した各ペア内のネット間の差をチェックします)を追加しました。
PCB パネルで新しい差動ペアクラスを定義
- 今までは、PCB パネルで右クリックして新しい差動ペアクラスを追加する時、ポップアップ表示される Edit Class ダイアログは空でした。現在、Non-Members で(新しいクラスを定義できる状態)既存の差動ペアが表示されます。
Query Builder enhanced to include Belongs to Differential Pair Class as a Condition
- The Query Builder now includes
Belongs to Differential Pair Class
in the Condition Type/Operator drop down.
Differential Pairs Routing ルールでの優先値と最大値の設定
- Differential Pair Routing ルールで、最大値を超える優先値は入力できません。
差動ペアルールと単位精度による丸め込み
- 単位を mil から mm へ切り換えて、ミリ単位精度を 3 に設定した時、丸め込みエラーが起こりました。現在、これは起こりません。
配線の改善
改善したインタラクティブ配線長チューニング
- 差動ペアを対象にしたルールを複数、定義することは稀ではありません(例えば、あるペア配線長とその他に、ペア間の配線長の許容差を指定)。Interactive Length Tuning ダイアログに適用できるルールが表示され、配線長チューニング中にルールを選択できます。このダイアログを表示するには、配線長チューニング中に Tab を押します。
xSignal の差動ペア配線長チューニング
- 差動ペアのネットが xSignal 内にある場合、Matched Length デザインルールでは、その xSignal が対象になります。それらのペアに対して、配線長チューニングを行えます。
差動ペアに関するコネクションラインの最適化
- 自動化されたコネクションラインの最適化により、コネクションラインを正しいソース、または対象パッドへ接続します。
差動ペアのアーク
- 差動ペアのアークによる、誤った Uncoupled-Length 違反は起こりません。
インタラクティブ差動ペア配線長チューニングの ”目標配線長で完了” オプション
- 差動ペア配線長チューニングは、”目標配線長” を ”マニュアル” に設定し、”目標配線長で完了” オプションを有効にして、正しく働きます。振幅は、目標配線長に合うように必要に応じて、調整されることに注意してください。
インタラクティブ差動ペア配線長チューニング中の配線表示
- 今までは、”インタラクティブ配線長チューニング” コマンドを実行後、差動ペアをクリックすると、既存の配線が消えました(カーソルを移動するまで表示されないまま)。そして、カーソルを移動した時、既存の配線は再度、表示されましたが、マスク表示されました(本来、マスク表示されるべきでない時)。現在は、配線長チューニング中、配線が正しく表示されます。
Mitered with Lines 形状での配線長チューニング
- 今まで、Mitered with Lines チューニング形状を使用して配線長チューニング中、ペアのネットが、カーソルから離れた位置まで配線される場合がありました(ショートしました)。現在、これは、起こりません。