IPC-2581 の対応
IPC-2581
Altium Designer の既存の機能(PCBデザインの製造、実装ファイルフォーマットでエクスポートする機能)に加え、新しい IPC-2581 Standard を個別に、または出力ジョブファイルを生成する時に利用できます。
この基準は、従来の製造出力データ(ガーバー、ドリル、部品表、テキストファイル等)に代わるものとして、採用されてきました。従来の RS-274x ガーバーフォーマットでは、複雑な製造ファイルに関して制限があるためです(レイヤ構成の定義、ドリル情報、ネットリストデータ(電気的な接続性)、部品表情報が欠落する)。
IPC-2581基準は、正式には ‘Generic Requirements for Printed Board Assembly Products Manufacturing Description Data and Transfer Methodology’ と呼ばれ、幅広い基板製造データ(レイヤ構成からパッド/配線/コンポーネント情報/部品表までの詳細)に対応する XML ベースのファイルフォーマットになります。
IPC-2581 XML ファイルには、以下の内容が含まれています:
- PCB をエッチングするための銅箔の画像情報。
- 基板のレイヤ構成情報(リジッド、フレキシブル部分を含む)。
- bare board やインサーキット テスト用のネットリスト。
- コンポーネントを購入、実装 (pick-and-place) するための部品表。
- 製造、実装に関する注釈やパラメータ。
基板設計データを製造、実装業者へ渡すために IPC-2581 フォーマットを採用する利点は、その内容を高度な 1 つのファイルフォーマット(製造、実装業者の双方が理解できる)に集約できる点です。確立された CAD-CAM データ交換の作業システムにより、データの誤解釈、ファイルエラーに関する危険を無くせます。
つまり、IPC-2581 と Gerber X2 フォーマットは、ボードデザインを製造データへ移行するための新世代の方法を表します。
Extension の利用
IPC-2581のsoftware extensionは、Extensions & Updates 画面 (DXP » Extensions and Updates) の Purchased タブにあります。
extension をインストールするには、クラウドダウンロード ボタン をクリックします。その後、Extensions & Updates 画面の Installed タブに表示されます。
IPC-2581 ファイルは、PCB ファイルをアクティブにし、メインメニューから File » Fabrication Outputs » IPC-2581 を選択して、エクスポートできます。IPC-2581 Configuration ダイアログが表示され、エクスポートで適用する単位と精度を定義できます。
エクスポートするファイルで単位(ミリ/インチ)と精度を選択します。精度設定により、データの正確な位置やサイズが決まります。
XML ベースの IPC-2581 ファイルは、現在のプロジェクトが保存されている場所の /Project Outputs for..
フォルダ(または、同様の)に xxx.cvg
(現在の PCB 名が xxx
の場合)としてエクスポートされます。
出力ジョブでの IPC-2581
出力ジョブで IPC-2581 のファイルをエクスポートするには、Fabrication Outputs の項目にある Add New Fabrication Output をクリックします。それから、PCB ドキュメントをエクスポートします。
その他の製造出力も同様に、出力ジョブを実行すると、IPC-2581 XML ファイルは、Output Containers で定義した方法でエクスポートされます。これは、Vault コンテナやそのパス、または Preferences ダイアログ (DXP » Preferences) の Data Management – Publishing Destinations で定義したローカル/リモートの配布場所にエクスポートされます。
出力ジョブや、設計データの配布に関する詳細な情報については、Design to Manufacturing documentation をご覧ください。