ActiveRoute と Glossing 機能の改善

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ActiveRoute は、Altium Designer 17.0 で導入した、新しい自動化されたインタラクティブ配線テクノロジーです。ActiveRoute は、設計者と共に作業し、選択したコネクションを素早く配線できます。ActiveRoute は、基板全体を最適に配線するオートルーターではなく、高度なインタラクティブプロセス(熟練した設計者が設計したような最善の結果となる)です。

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ActiveRoute の補足として、新しい Glossing エンジンが、選択した配線を解析し、整え、最短にします。また、更新した Glossing エンジンでは、新しい Retrace Selected コマンドを追加しました(選択した配線を、現在の routing ルール設定へ更新するためにこれを使用します)。これにより、既存の配線を改善、または差動ペアを新しい線幅やギャップ設定へ更新できます。

ActiveRoute と Glossing 機能は、このバージョンでいくつか改善されましたが、開発し続けます。

改善した設計者のコントロール

インタラクティブ ソフトウェアツールの利点は、設計者の手元でツールを操作できることです。そのため、基板のきつい領域でインタラクティブに配線、移動できます。それから、ActiveRoute のアルゴリズムを適用して、残りの部分を配線します。これを行うには、コネクション、または配線を容易に選択できる必要があります。

セレクト方法

コネクション、または既存の配線をセレクトするには、以下の方法を使用します:

セレクトするにはマウス + キーを使用結果
コネクション ActiveRoute は、Preferred ルール設定で配線します。
既存の配線 ActiveRoute は、セレクトしたトラックの幅を使用して配線します。
追加のオブジェクト + 上記に示す組み合わせ現在のセレクションが維持され、追加のオブジェクトもセレクトされます。
ネットの他のオブジェクト

最初に Tab を押すと、セレクトしたオブジェクトに接触する同じレイヤのその他のオブジェクトを追加します。

2 回 Tab を押すと、他のレイヤの同じネットのオブジェクトを追加します。

セレクションの状態を切り換えるには、Tab を押し続けます。

例えば、差動ペアのコネクションラインをセレクトして ActiveRoute を実行した場合、配置するトラックへ Preferred ルールの線幅が適用されます。あるいは、配線済み差動ペアの最後に配置したトラックセグメントをセレクトして、ActiveRoute を実行した場合、ActiveRoute は、その幅で配線を完了します。

Glossing と配線ガイド

配線ガイド機能は、セレクトしたコネクションの目的の配線経路を指定できます。それから、ActiveRoute は、その経路内でコネクションを配線します。配線ガイド機能を改善し、セレクトしたコネクションの配線幅 + クリアランスを満たすために必要な最大 5 倍の線幅を対応しました。配線後の glossing も改善し、配線ガイド経路をたどります(設計者が定義した配線ガイド経路内で、glossed 配線を維持できます)。

設計者の要件に従い、glossing は、デザインルール通りに適切にパッドへ接続します。また、サブネットジャンパを本来の場所に残し、ルームベースの width ルールがある時、既存の配線がルーム外形を交差する場所や、それらの線幅を変更する場所は、維持されます。

このバージョンで、以下の glossing 機能を改善しました:

  • 更新したセレクションの法則:
    • 以前は、配線済みネットのみ gloss するために、その部分のどちらかの端にあるトラックをセレクトしました; このバージョンでは、その端を示すピン、またはビアもセレクトできます。
  • Glossing は、配線ガイドに従い、配線ガイド領域内で gloss します。
  • 不適切なパッドへの接続を修復:
    • Gloss は、自動で SMT ルール (SMD Entry と SMD To Corner) に従いません。不必要な動作や、回りくどい配線となる傾向があるためです。
    • ルールがある場合、危険な状態(例えば、半田ブリッジ)を見極めます。そして、これらのルールに基づいて調整します。
    • これを行うには、SMD Entry ルールで Corner オプションを無効にし、SMD To Corner ルールを適切な設定にする必要があります。
    • Rule deviations: Gloss は、トラックが引き出されているパッドの端と直交するトラックセグメントを維持します。しかし、必ずしも、その端の中央に維持されるとは限りません。SMD to Corner の距離や、他のルールを満たす場合、Gloss は、パッドの横から引き出すトラックセグメントも対応します。
  • 差動ペアを gloss する時、Preferred ギャップを適用:
    • 差動ペアを、Diff Pair Routing ルールの Preferred 値と異なるギャップで配線していた場合、Gloss は、Preferred ギャップを使用します。
    • しかし、スペースが厳しい領域で DRC エラーにならない通路が必要な場合、それを狭くし、パッドの端の接続を調整します。
    • この動作は、ペアの zipped 部分に適用されます(Max Gap、または小さいギャップの場合)。
    • 注意: Gloss は、不合理に大きい Max Gap を扱いません。
  • サブネットジャンパの対応:
    • Gloss は、サブネットジャンパのトラックを固定して扱います。
  • ルームベースのルールを対応:
    • Gloss は、Clearance や Diff Pair Routing ルールのルームに関するスコープに従います。
    • Gloss は、ルーム内へ配線した時、その配線幅を変更できます。ルーム内外で使用したオリジナルの線幅が維持されます。
    • ルーム外形上で配線幅が変わっていても、Gloss は、そのまま適用されます。

より詳細なメッセージ

Messages パネルに表示される内容が拡張され、ActiveRoute が何を、何故行ったか、行っていないか、より詳細な情報が表示されます。

配線の Retrace

このバージョンでは、Glossing に関連する機能として、新しいコマンド Route » Retrace Selected を導入しました。Glossing は、全体の配線長を短くし、コーナー数を減らしますが、Retrace は、preferred 幅やクリアランス要件を既存の配線へ再適用します。選択したネットの配線幅、または差動ペアの幅やギャップを容易に細く(狭く)、太く(広く)できます。Retrace は、セレクトした配線に沿って実行し、それらを現在のルール仕様に適用します。これは、個々のネット、またはペアで行われるため、クリアランスを維持しようとしますが、多くのルームが必要な場合、囲まれている配線を押しのけできません。この場合、ルールは、違反を作成しない配線セグメントにのみ適用されます。

要約すると以下のようになります:

  • Retrace は、Gloss (内部で同じエンジンを使用します) と類似の機能ですが、違いは以下です:
    • Gloss は、線幅を維持します; Retrace は、線幅を Preferred 値に変更します。
    • Gloss は、できるだけ最短で配線しますが、最初の状態から大きく変わる場合があります; Retrace は、ほぼ最初の状態に従います。
  • Gloss と同じセレクションの原則を使用して、Retrace する配線をセレクトできます。
  • Retrace を使用して、セレクションを更新して、preferred Width ルールを適用します。
  • 一般的な配線ジオメトリを維持しながら、質の悪いコーナーの配線やパッドへの配線を避けるために、セレクトした配線を変更します。
  • Retrace を使用して、差動ペアギャップを更新します:
    • ギャップを Preferred に変更して、ペアの zipped 部分を更新します(Max Gap、または小さいギャップの場合)。
    • 配線済みペアのギャップを減らすために、Preferred Gap が目的のギャップで、Max Gap が古いPreferred Gap 値であるように、Diff Pair Routing ルールを変更します。それから、Retrace を実行します。
    • 注意: Retrace は、不合理に大きい Max Gap を扱いません。
    • 注意: 新しい Preferred 設定が現在の線幅/ギャップより大きい場合、Retrace により、違反が作成される場合があります。このような場合、違反が作成されないように、より小さい値が使用されます。障害の押しのけは、行われません。

Retrace は、以下の方法で Differential Pair Routing ルール設定を使用します:

  • Min Gap - retrace 中、可能な最小ギャップ。これは、必要に応じて、使用されるだけで、デフォルトは、Preferred Gap です。
  • Preferred Gap - retrace による間隔、必要に応じて、Min Gap より小さくなります。
  • Max Gap - ペアのどの箇所を retrace するか決めるために使用します。現在、zip される箇所(Max Gap、または小さいギャップの場合)のみ、実行されます。これは、新しい Max Gap は、少なくとも、現在の配線で使用した実際のギャップと同じくらい大きくなる必要があることを意味します。

Retrace アルゴリズムは、このような方法(Max Gap は、オリジナルのジオメトリからの deviate に影響を及ぼす - Max Gap が大きければ、より多くの deviate が可能です。)で働きます。Retrace 中(線幅/ギャップを細く/狭くする)、差動ペアを移動する量を減らすには、経験則ですと、Max Gap を以前の Preferred Gap へ設定することです。

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注記

利用できる機能は、Altium 製品のアクセスレベルによって異なります。Altium Designer ソフトウェア サブスクリプション の様々なレベルに含まれる機能と、Altium 365 プラットフォーム で提供されるアプリケーションを通じて提供される機能を比較してください。

ソフトウェアの機能が見つからない場合は、Altium の営業担当者に連絡して 詳細を確認してください。

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